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溶接部検査の流れと種類

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溶接部検査の流れと種類

溶接部検査

非破壊検査、品質検査ともに多くの場合溶接部に対する検査をする必要があります。ここでは配管の溶接を基本として検査の時期と概略をまとめます。

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溶接部検査の種類と方法

金属と金属を接合する方法として溶接は一般的な方法であらゆる場面で使用される接合方法の一つです。
また、溶接は環境、材料、施工者の技量などによりきずが発生しやすい方法でもありそれらのきずをいち早く発見し、是正することは製品の品質向上の為に必要なことです。ここでは溶接の中でプラントや製造工場にてよく使用されるティグ溶接とアーク溶接を中心にそれらにまつわる検査項目や検査方法を説明します。

溶接の手順

1,溶接準備
2,素材の準備、確認
3,開先の確認
4,初層の溶接
5,はつり部
6,残層の溶接
7,外観検査
8,非破壊検査

以下に手順における詳細を纏めます。

1,溶接準備

溶接作業を実施するための準備における確認事項
 施工場所の確認
・ステンレス材を取り扱う場合は周辺の養生及び異材接触などの防止措置
 製造設備の確認
・溶接機、加工機などの段取り点検及び性能確認
 溶接士の資格等
・必要な溶接資格を保持していること、技量試験などの実施

2,素材の準備、確認

溶接される母材の準備、加工での確認事項
 材料の確認
・材質、寸法、の確認チャージNo.等表示とミルシートとの照合
 外観確認
・パイプなどの真円度や曲りや凹みの有無などの外観確認
 加工
・カッティングや開先加工等の寸法確認及び外観確認
 非破壊検査
・加工前の素材としての検査及び加工後の加工面の検査

3,開先の確認

実際に溶接される箇所の確認項目
 開先合わせに必要なブリッチなどの治具、仮付け溶接に必要な設備と資格を持った人員の配置
 開先の各寸法や外観に異常がないことの確認。仮付け治具や仮付け溶接に異常がないこと

4,初層の溶接

溶接部の第一層部での確認項目
 溶接士は必要な資格、技量を持つこと。また施工条件を熟知していること。
 溶接機、などの点検が実施されて異常がないこと
 溶接棒に問題がないこと
・材質が適切なものである。(母材、規格など)
・乾燥処理などが適切に行われている、錆など異常がないこと。
 溶接する周辺の環境の確認
・周辺に可燃物が無いこと
・風や粉じん等が無い環境に整えられている
・湿度が高すぎない、雨水などが入らない環境に整えられている。
 アースは適切に設置されているか
・溶接部近傍であること
・弁や機器を跨いでいないこと
 溶接電流、予熱など適切に管理されている
 溶接パス、層、形状が適切である。
 非破壊検査にてきずが検出されないこと。
・検査員は必要な資格を持ち、十分な経験と知識を有する。
・きずが検出された場合について事前に補修要領などが準備されている。また、適切に運用されている。

5,はつり部

はつり作業やはつり後の作業の確認項目
※はつりとは、突合せ溶接などにおいて、第一層の溶接部をアークエアガウジングやグラインダーで裏側からはつり取ること。
裏はつりは、溶接の一層目に生じやすい溶け込み不良、収縮割れ、スラグ巻き込みなどの欠陥を完全に削除するために行うとされる
 裏はつりなどの手順が周知されている。
 管端部などの養生が適切にされ異物の混入がないこと。
 アークエアガウジングやグラインダー研削時、飛散方向に人や可燃物などが無いこと。
 アークエアガウジング実施後の浸炭部の除去などの処理及び形状が整えられている
 非破壊検査にてきずが検出されないこと。

6,残層の溶接

第一層以外の溶接部についての確認事項
 溶接士は必要な資格、技量を持つこと。また施工条件を熟知していること。
 溶接機、などの点検が実施されて異常がないこと
 溶接棒に問題がないこと
・材質が適切なものである。(母材、規格など)
・乾燥処理などが適切に行われている、錆など異常がないこと。
 溶接する周辺の環境の確認
・周辺に可燃物が無いこと
・風や粉じん等が無い環境に整えられている
 アースは適切に設置されているか
・溶接部近傍であること
・弁や機器を跨いでいないこと
 溶接電流、予熱など適切に管理されている
 溶接パス、層、形状が適切である。
 余盛り、脚長など設定寸法通りであること。

7,外観検査

溶接後の溶接部の外観などについての確認項目
 余盛り形状、脚長、のど厚などの寸法が基準値内である。
 溶接線に蛇行などの異常がないこと
 ピンホール、アンダーカット、オーバラップなどの異常がないこと。
 母材部にアークストライクや打痕、グラインダーきず、凹みや変形がないこと。
 治具撤去部(治具跡)の処理が適切である

8,非破壊検査

溶接後の溶接部の非破壊検査についての確認項目
 適切な有資格者で十分な経験及び知識を有すること
 使用する機材や資材が適切に管理されていること
 非破壊検査にて有害なきずが検出されないこと。
・検査員は必要な資格を持ち、十分な経験と知識を有する。
・きずが検出された場合について事前に補修要領などが準備されている。また、適切に運用されている。

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