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非破壊検査に関係する情報を少しずつ更新します

目視検査

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目視検査とは?

検査やもの作りをする上で最も欠かせない確認方法です。

例えばあなたが折り紙で鶴を折ります。折り上がった鶴を見て

「良し!うまくできた!!」はたまた「なんだかこの辺が変だなぁ」と眺めることをすると思います。

それはすでに立派な”目視検査”なのです。

目視検査はその字の通り、目で確認する作業のことを指します。つまり目で見てどこが良いのか?どこが悪いか?を判断する行為を指します。しかし、検査と言うからにはその良し悪しを判断するた為の基準が必要となります。その判断する為の基準は”判定基準”と言い、概ね法律や規格・基準などで定められます。法律や規格・基準に適合するものが無い場合は過去の事例や必要な性能を基に新たに判定基準が作られる場合もあります。

我々 検査員はその判定基準に乗っ取り製品の良し悪しを判断します。

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代表的な目視検査の方法

目視検査は目で見ること”外観目視”が基本ですが定規や計量器で行う”計測”、仕上がり見本や他の製品、または写真などと見比べる”比較”等がありますが、その他に手で触り確認する”触診”や運転している機械の音を聞く”聴音”など五感を駆使した方法も含まれる場合もあります。ここでは最も検査の実作業に係る”計測”と”比較”について説明します。

外観目視検査

検査対象物のありのままの状態を確認し、写真やスケッチにて記録を残します。またその場合必要に応じ表面のごみ・錆(スケール)や塗装被膜などを除去し確認します。ここで使われる道具は表面を照らす照明として懐中電灯や、そのまま見ることが出来ない範囲に対して鏡やファイバースコープ、拡大鏡などがあります。

また、表面のごみなどを除去するため刷毛(ダスター)やワイヤーブラシ、ケレンハンマーなどを用います。さらに強固に張り付いた錆や塗装被膜を除去するために、グラインダーなどの電動工具やサンドブラスト、酸洗などの表面処理を行う場合もあります。

どの場合も検査対象物を削りすぎたり、破損させないような方法をしっかりと計画する必要があります。

外観目視検査にて発見された腐食による凹みや打痕や引き傷などの位置や深さ、大きさは次にあげる”計測”や”比較”により定量的に数値として表しスケッチなどで記録に残します。

計測

計測は先に説明したように定規や計量器を用いて測定対象物の長さや高さ深さなどを測ります。

一般的に使用する計測器して

・金属製直尺(150㎜)

ほぼすべての検査員が常に持ち歩く代表的な定規です

・コンベックスルール

コンベックスやメジャー(商品名)と言われる金属製の巻き尺です。

・ノギス

製品の外径や内径などを嘴の様な形状の部分で測定する道具です

・プロトラクタ

角度を測る為の分度器の一つです

その他にも計測す対象の大きさや形状などにより多種多様な計測器があります。

これらの計測器により位置などの情報、長さ、重さ、角度、温度、など多種多様な情報を数値として評価できるデータとして収集します。

計測器での測定の場合、計測器の目盛りに対し正対した方向から目盛りを読み取らなければ誤った数値を読みますので注意が必要です。

比較

腐食チャートやクラックゲージ、対比試験片などを並べそれと比較し最も近しいものを記録として残します。代表的なもので表面の粗さを確認する「アラサ標準片」などがあります。

 

目視検査まとめ

目視検査は最も身近で、誰にでも出来る検査の一つです。しかし、検査対象物の状況を正確に把握する技術や計測器への知識や経験、これらの技量にる精度のばらつきが検査者の間であります。また、どうしても検査者ごとの主観の違いがあります。

目視検査開始前に計測器の取り扱いの申し合わせと確認、どのように記録を残すのか記録方法の統一化、さらに試験片や現物の代表箇所を検査者全員で確認し目合わせをしっかりと行う必要があります。さらに可能ならば代表する検査員による再確認により必要な記録と内容が揃っていることの確認が必要です。

簡単なようで奥が深く難しい目視検査。この技量を深めれば非破壊検査の技量自体底上げされることは間違いないと私は考えています。

 

今後も内容を深めまた、個別の検査器具の使い方なども更新する予定です。

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